ここでは、セカンドオピニオンの目的と、受ける流れ、必要なことについて説明しています。
もくじ
セカンドオピニオンの目的は最良の治療えらび
セカンドオピニオンとは、自分の治療について別の病院の医師に「第2の意見」を求めることです。

今やひとつの制度として広まっており、「セカンドオピニオン外来」をもうけている医療機関も増えています。
治療の進行状況、次の段階の治療選択などについての意見を聞きます。
担当医を替えたり、転院したり、治療を受けたりすることではありません。納得いく治療を選ぶのに役立てることが目的です。
セカンドオピニオンと普通の初診の違い

セカンドオピニオンを受けるときは、主治医に書いてもらった紹介状と検査データを持って別の医師に意見をききます。
主治医にセカンドオピニオンのことを伝えず、紹介状やデータを持って行かずに他の医療機関を受診することはセカンドオピニオンとはいわず、普通の初診となります。
セカンドオピニオンのメリット
出典:東京都病院経営本部 都民病院だより「特集・セカンドオピニオン」
・主治医の診断や方針について確認ができます。
・治療の妥当性を確認でき、納得して治療を受けられます。
・主治医の示す以外の治療法が得られる可能性があり、治療の選択の幅が広がります。
結果、患者さんにとって最善の治療方法を選ぶことができます。
セカンドオピニオンの費用は数万円

セカンドオピニオンは 保険適応外 であることが多く、費用も60分で1〜4万円 と、病名や医療機関によって異なります。
セカンドオピニオンの受けかた
セカンドオピニオンを受ける流れは、次のようになります。
「今の治療で良いのか知りたい」「他に治療はないのか知りたい」などのように、今回の受診の目的を決めるところから始めます。
- 受ける目的をはっきりさせる
- セカンドオピニオン先を決める
- 質問したいことをまとめる
- 必要書類を用意する
- セカンドオピニオンを受診する
- 現在の担当医に伝える
セカンドオピニオン先を決める
病気や治療に関する知識を深めながら、情報を集めて専門医を探します。

主治医にセカンドオピニオン先を相談しても良いでしょう。
ネット検索で探すときは、
「セカンドオピニオン 病名」
「セカンドオピニオン外来」
「がん相談支援センター」(がんの相談窓口)
などのようなキーワードで探します。
セカンドオピニオン先に確認すること
セカンドオピニオンの内容や料金は医療機関によって異なるため、事前に以下のようなことをチェックしておきましょう。
- 費用(何分でいくらか、超過料金)
- 受診方法(何科に、どのようにかかるか)
- 受診できる病気・受け入れ条件
- 要予約か
- 持参するもの
- 問診票の内容
問診票の内容とは、「これまでの経過」や「どんな治療を望むか」などの問診票を書くか、などのことです。

問診票の内容を聞いておくと、記入内容の準備をしていくことができるのでおすすめです。
質問メモを用意する
限られた診察時間で聞ききれないこともあります。あらかじめ質問メモを用意しておきましょう。

質問は「一番聞きたいこと」「一番気になること」に優先順位をつけます。
症状や今までの経過についてもすぐ答えられるようにメモしていきましょう。
必要書類を用意して、予約する
主治医に「セカンドオピニオンを受けたい」ことを申し出て、紹介状や検査データ、診断画像などの書類の作成を依頼します。
書類を受け取る日程を確認したらセカンドオピニオン先に予約をとります。
セカンドオピニオンを受診する
セカンドオピニオンを聞きに行くときは、本人とキーパーソン(※)以外にも別の親族などの同行者も同席できます。
※キーパーソン…病院と家族のパイプ役。患者に関わること(病院からの連絡を受ける、治療の進捗を把握するなど)を家族の代表として行う役割の人のことです。
セカンドオピニオンは診察ではなく、現在のデータなどからの医師の意見を聞く場です。
本人の体調などでセカンドオピニオン先に行くことができないときは、代理の人だけでも受診できます。
セカンドオピニオンを受けたら主治医と相談
セカンドオピニオンを受けた後は、その意見を参考に担当医と再度、治療法について話し合います。
セカンドオピニオンを受けたら、あなたの病気や治療方針についての考えが変わったかをもう一度担当医に報告した上で、今後の治療法について再度相談しましょう。

セカンドオピニオンに対する担当医の意見を聞くことで、治療への理解がより深まり、納得する治療を選択できるようになります。