入院して数日以内に渡される、入院から退院までのスケジュール表が「クリニカルパス」。

ここでは、クリニカルパスと入院診療計画書の内容と活用法についてご紹介します。
どちらも内容は似ています。
スケジュール表のような形で時系列で書かれているのが「クリニカルパス」、病名ごとに専用の用紙に書かれているのは「入院診療計画書」と呼ばれていることが多いです。(医療機関によってはその他の名前で呼ぶ場合もあります。)
クリニカルパスでわかること

クリニカルパス・入院治療計画書には治療や検査・ケアの内容のほかに入院中の生活について次のようなことが書かれています。
クリニカルパス・入院治療計画書の内容
- 医療行為(手術・検査・処置)の内容と日程
- 手術当日の注意
- 食事の内容(絶食・流動食・塩分制限・食事開始など)の内容と日程
- シャワー浴の開始の日程など
- 活動の制限内容
- リハビリの予定
- 病院からの説明を受ける日程
- 退院予定日
<<クリニカルパスの例>

<入院診療計画書の例>


「クリニカルパス」と「入院診療計画書」のどちらか一方をくれる病院もあれば、両方併用しているところもあります。
クリニカルパス(入院診療計画書)の活用のしかた
クリニカルパス(入院診療計画書)で入院中の生活のだいたいのイメージをつかむことによって、次のようなことができます。
クリニカルパスの活用方法
- 手術や検査にむけて本人の心の準備ができ、安心して入院生活を送ることができる
- キーパーソン以外の家族にも情報を共有でき、相談しやすい
- どの程度の身の回りの世話が必要かわかり、準備できる
- 手術や検査の日を知ることで、家族が付き添いやお見舞いの日程を調整できる
- 「食事の味が薄いけど?」「シャワーはまだ?」などの親の質問にも答えられる
- 退院後の生活の見通しを考えることができる

これがあるとないとじゃ、気持ちの面でも家族の心づもりの面でも、全然違うね。

「クリニカルパス」「入院診療計画書」のどちらも渡されないときは、簡単なものでも作ってもらえないか、病院に頼んでみるとよいでしょう。
*ただし、症状が複雑なときなど作成されない場合もあります。