介護保険のサービスを受けたいと思った時、最初に何をすれば良いでしょうか?

それは、要介護認定を受ける事です。

介護保険というコトバは知っていても、利用の仕方って最初はわかりませんよね。

65歳以上で介護保険に加入している人は、原則として1割の自己負担で介護のサービスを受けられます。

*特定の疾患に対しては、65歳未満でも受けられます。

>>知っていますか?40代・50代・65才以下も介護保険が使える時

ただ、介護保険の健康保険とは違うところは、いきなり介護施設に行って介護保険証を出してもサービスを受けられないところ。

「この人は介護が必要です」という認定を受けないと、介護サービスを1割負担で受けることはできません。

注1 : 2015年8月から、単身で年金収入のみの場合・年収280万円以上ある方は場合は自己負担が2割になりました。ただし、
申請をすれば高額介護サービス費(一般月額37,200円)を超えた分は払い戻されます。

注2:2018年8月より、単身で年収340万円、年金のみで344万円の人は3割負担になる予定です。

要介護認定とは何か

要介護認定とは、介護保険サービスを利用するための調査です。

認定してくれるのは認定調査員といい、ケアマネジャーが担当する事が多いですが、地域によっては看護師や社会福祉士、市町村の職員の場合もあります。

要介護認定の調査項目

認定調査のおもな調査項目は次のようになります。

身体機能・動作

  • 麻痺(まひ)があるか
  • 拘縮(こうしゅく・関節が動きづらいこと)があるか
  • 歩行の状態
  • 視力

生活機能

  • 移動
  • 食事摂取
  • 排尿
  • 上衣の着脱

認知機能

  • 意思伝達
  • 自分の名前、生年月日、年齢などを言えるか
  • 徘徊は?

介護保険,最初にやること

行動障害

  • 被害妄想があるか(お金を取られた、などという)
  • 情緒が不安定であるか
  • 介護をいやがる

社会生活への適応度

  • 薬の管理
  • 金銭の管理
  • 集団、社会への適応

 

これらについて調べ、どの程度の支援、または介護が必要なのかを認定してもらいます。

要介護認定を受けるには

要介護認定を受けるまでの流れは次のようになります。

たくさんあって大変なように見えますが、実際に私たちが行うのは1から3番までです。

1.役所か地域包括支援センターに電話する

要介護認定を受けるには、まず住んでいる市区町村の役場または地域包括支援センターに電話で問い合わせます。
(地域によって窓口が違う事もあるので、無駄足を踏まないためにも先に電話した方がいいです)

お住いの地域の地域包括支援センターは、厚生労働省HPのこのページの真ん中あたり、「2.地域包括支援センターについて」で都道府県から調べられます。

介護保険,最初にやること

2.必要書類を提出する

介護保険被保険者証と、申請書を指定された窓口に提出します。

申請は、被介護者(介護される人)またはその子が行います。

これは郵送でも行う事ができます

3.認定調査を受ける&主治医の意見書を提出

認定員による訪問調査

認定調査員が被介護者の自宅(入院しているときは入院先)を訪問し、認定項目についての現状を聞き取り調査します。

所要時間はだいたい一時間ほど。

上記で挙げたことがらについて答えたり、実際に立ち座りなどの動作をして見せたりします。

介護保険,最初にやること

この調査は被介護者が一人で受ける事も可能ですが、日常の様子をよく知る家族の立会いが理想的です。

被介護者に認知症の症状が出ていたとしても、受け答えができているときは一人での調査も可能です。

しかし一般的に被介護者は自分の症状を軽く言ったりする傾向があるので、できれば一人でない方がいいと思います。

家族の立会いが難しい時は、民生委員さんや近所の世話役をしてくださっている方に相談するなどして、なるべく誰かについていてもらうのが良いでしょう。

あわせて「主治医意見書」も提出

要介護の認定には、主治医意見書も重視されます。

認知症であれば精神科医、四肢であれば整形外科医、というように専門医に作成をお願いする書類です。

かかりつけの医師がいない場合は、役所の指定する医師の診断を受けます。

4. 一次判定(コンピュータ分析)

訪問調査の結果をもとに、要介護度をコンピュータが分析します。

介護度の判定は、体の不自由さや病気の重さから測られるのではなく、介護にかかる時間を基準に判定されます。

例えば、日常動作に不自由していなくても、徘徊などの問題行動が見られる場合は要介護度は高めに判定されます。

ぎゃくに寝たきりであっても介護に必要な時間はあまりかからないとすると低めに判定される傾向があります。

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5. 二次判定(介護認定審査会による)

「主治医意見書」と一次判定の結果、それに訪問調査員の書いた特記事項などをもとに、医療・介護の専門家からなる介護認定審査会が最終的な判定を行います。

この審査会はおよそ十日に一度の割合で行われています。

6.要介護認定の通知

認定の結果通知が家に届きます。

申請から通知までの期間は30日ぐらいかかるようです。

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ん?と思ったら早めに申請

このように、要介護認定の手続きは以外と簡単です。

(・・とはいえ、なにか一歩踏み出すのには思い切りがいるものですけどね。)

要介護認定は申請した日から決定通知までに約30日がかかりますが、決定した認定は申請した日にさかのぼって適用されます。

例えば、一日に申請した認定が月末に認定されたとしても、その月に受けたサービスは1割負担になります。

介護が必要だと感じたら、すぐ申請しましょう。

*認定が受けられなかった場合は、すでに受けたサービスも含め全額負担になります。

 


「介護保険を利用するということに抵抗がある」という方がまだいらっしゃるようですが、これは今まで保険料を払ってきたことで受けられる当然の権利です。

また、介護保険があるからこそ堂々とプロの力を借りられるとも言えます。

「子と同居しているから介護保険は使えない」というのも誤解です。

健康保険と同じように考えて負担の大きな部分はできるだけプロを頼りましょう。

あなたは親の精神面のケアを十分にしてあげれば、それが一番の親孝行ではないでしょうか。