不動産を遺産相続した時、名義変更をすぐにしないでおくとどうなることが考えられるのでしょうか。

そのリスクと、私の実家の場合について書きます。

不動産名義変更をしないでいた場合のリスク

書類をそろえたり、役所に出向いたり、ただでさえ面倒な不動産登記に関する手続き。

相続の関係者全員の同意書類が必要になるため、話し合いがまとまらなければ放置になりがちです。

関係が良好であったとしても

「お兄さんが全部もらっていいから」

などと口約束の合意ができていたり、

「親の介護をした私に権利があるはず」
「平等に分けて当然」

などそれぞれの思い込みで後回しになっていることもよくあります。

不動産名義は亡くなった人のままで放置してあってもとくに罰則などはありませんが、では、どのようなリスクがあるのでしょうか?

売ることも貸すこともできない

当然ですが、名義があなたのものではないので、土地を有効活用したいと思っても売買も賃貸契約を結ぶこともできません。

遺産,名義変更,そのまま,しないでおく

相続人の借金のカタに取られることも

とはいえ、名義変更していない土地は見た目は個人のものでも状態としては相続人全員の共有になっています。

もし、相続人のうち誰かが借金をして返せなかった場合、その人の取り分を債権者が差し押える権利があります。

故人が残してくれた土地が、いつのまにか知らない誰かと共有になっていたということもありうるのです。

相続人の心変わり

相続が発生した当時、いくら「お兄さんが全部もらっていいから」と言っていたとしても、その意思がずっと続くと言い切れるでしょうか。

「あの時はそう思っていたけれど、こんど孫ができることになったから、うちの子にも援助したい。・・・悪いけど、やっぱり私も分与してほしい」

「よく考えたら僕は兄さんのように大学に行ってない。その分もらってもいいはず」

のような、時が経てば状況の変化によって心変わりをすることもありうるのではないでしょうか。

遺産,名義変更,そのまま,しないでおく

相続人の死亡による相続人の変更

放置期間が長期化すれば、亡くなる相続人の方も出てくるでしょう。

そんな時、たとえば前出の男性が亡くなったとして、その妻が

「夫は全部いらないと言ったそうですが、私の老後の生活もあるので夫の相続分は頂きます。」

ということも考えられるのではないでしょうか。

それに、亡くなった相続人に子がいれば、さらに相続人が増えていきます。

相続人が認知症を発症したとき

また、相続人のなかに認知症を発症する人が出てきた時も大変です。

認知症になり正常な判断能力が落ちているとされた場合、相続人のかわりに財産の管理をする後見人を選出するまで遺産分割協議をすることはできません。

相続にかかる成年後見人には、このことに利害関係のある人はなれませんので、第三者の後見人を選出することになります。

この手続きには費用と数ヶ月の期間がかかるばかりでなく、財産の管理ができる人が後見人だけになってしまいますので、家族でさえ本人(認知症になった人)のお金に手を出すことができなくなってしまいます。

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相続人の失踪

死亡や認知症も困りますが、相続人の行方不明も非常に困ったことになります。

このような場合、何とかして探し出すのがまず一番先ですが、見つからない時は「不在者財産管理人の選任」の申し立てを裁判所で行います。

この許可が降りればこの「不在者財産管理人」が、いなくなった相続人の代理で遺産分割の協議に参加できます。

ただ、最近では ”生死のわからない行方不明” のケースも増えていますね。

あなたも、散歩に出たきり戻らない高齢者の捜索ポスターを見たことがあるでしょう。

生きているかどうかわからない失踪状態にある人に関しては、行方不明になった時点から七年で亡くなったものとみなされます

つまり、七年はどうすることもできなくなるのです。

遺産,名義変更,そのまま,しないでおく

相続を先延ばしにした私の実家の場合

私の父は三人兄弟の次男として生まれました。

父の実家は住宅地にあり、小さな土地でしたが駅から近い良い場所にあります。

この土地ですが、私の祖父母にあたる父の両親が相次いで亡くなったときに、父の兄(長男)が葬儀の後

俺たち夫婦が親の面倒を見たのだから、俺がぜんぶもらいたい

といったそうです。

私の父と三男は、長男夫妻が借金を抱えて住むところに困り強引に実家で同居を始めた経緯を知っていたことを良く思っていませんでした。

また、介護をしたとは言っても一年にも満たないものだったことから、その主張を拒否しました。

祖父母は土地以外に何も残していなかったので、この土地だけが唯一の遺産です。

最後は兄弟で怒鳴りあいになり交渉は決裂。

そのあとは名義変更はせず祖父の土地名義で、固定資産税はその土地に住んでいる長男夫婦が払っている状況になっていました。

再び事態が動いたのは、それから20年以上が経過して三男が急逝した時。

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葬儀の後、二十年ぶりにあの土地の話が浮上。

土地を半分ずつしようという私の父に対して、

「三男の預貯金を私の父にあげるから土地を全部くれ」

というのが長男の主張でした。

三男の預貯金は土地の時価と比較すると問題にならないほど少なく、あきらかに不公平な配分。

「もう調停にかけるしかないね」

私の両親は行政書士にこのことを依頼することにしました。

 

意外なことが判明しました。

祖父が再婚だったことも初耳でしたが、祖父には前妻に娘がいたことがわかりました。

70年以上知られていなかった事実・・・。

当然、彼女にも遺産相続の権利が発生します。

行政書士が調べたところ、あまり遠くない場所にその女性の住所を見つけることができました。

そして、その女性はずっと音信不通だった父なので遺産は放棄しましょう、といってくれました。

遺産,名義変更,そのまま,しないでおく

調停の話が出てから一年ほどで取り分の話は決着しました。

結局、日本の法律では住んでいる方が圧倒的に有利なため、長男の希望に近い形で決まりました。

「とにかく疲れた。もうお金のことはいい」

多分、両親は取り分が少なかったことは気にしていませんでした。

理不尽な要求に素直に従うことができなかっただけなのでしょう。

とにかく、この話が終わったことに心底安心したようです。

名義変更は相続が発生したときに

相続人同士の意見が合わなかったことから長期化していた父の土地相続騒ぎでしたが、これでもまだ運が良かったのかもしれません。

亡くなった叔父に子供がいたり、七十年ぶりに現れたお姉さんが認知症になっていたら、もっと時間がかかっていたでしょう。

そうなれば名義変更はおそらく父の代では終わらず、私の代まで引きずったかもしれないと思うとゾッとします。

相続人が多ければ話し合いをまとめるのは大変ですが、無用な争いや子供に大変な仕事を背負わせるのは、何としても避けたいものです。

名義変更をしないでそのままにしておくとどんなことが起こるか・・それをふまえ、不動産の遺産相続が発生したときには速やかに手続きを行っておくのが賢明です。

相続手続きを丸投げする

・・・かといって、ハッキリ言って相続の手続きは面倒すぎます。

普通の生活の中で自分で進めるには、役所を駆け回って書類をそろえるだけでも大変。

相続に手続きには期限があるものもあります。

それに、ひとことで相続とは言っても、「相続放棄」「遺言書の確認」などの手続きによって依頼する法律家は異なります。

弁護士、行政書士、司法書士など複数の法律家への依頼が必要になるケースも珍しくありません。


時間・費用・手間そして手続きのミスや遅れによるリスク
を考えれば、相続に特化していて、すべてまとめてやってくれる専門家にお願いするのがベストな選択です。

 

日本相続事務代行協会 に依頼すると、そうした手続きなどすべてを丸ごと任せることができます。

貴重な時間や労力を無駄にしないために、長期化させないためにはこういった「丸投げ」できるプロにお任せすれば間違いもなく安心です。

「丸投げ」でも「一部手続き代行」でも、料金がウェブサイトに明記されていますし、相談だけなら無料になっています。

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