昨今、40代・50代・60代の人々の間で浮かび上がっているのが「実家の片付けの大変さ」。

「いつかは」「そのうち」と思っている方も、その現実を少しでも知っておくと実際の作業の大変さに心が折れてしまうことを防げるかもしれません。

実家の片付けが大変な理由①ある時突然必要になる

なかには将来を見越して少しずつ片付けているという方もいますが、

「ある時突然、片付けをしなければならない羽目になった」

という方が大多数です。

「両親のどちらかが亡くなった」
「一人暮らしだった親が亡くなった」
「親の老化が進み、もう一人にしておけないので同居を決めた」
「親が施設に入ることが決まった」

などです。

生活に大きな変化がなかった場合でも、

「数年ぶりに実家を訪れ、室内のあまりの変貌ぶりに愕然とした」
「親が体調を崩したので様子を見に行き、異変に気づいた」

というケースもあります。

実家の片付け 大変

こうした場合でもある程度片付けを急がなくてもいい場合はまだいい方でしょう。

借家を早く引き渡さなくてはならない時や、持ち家でも売却が既に決まっている場合は大変です。

『待ったなし』の期限が決まっている場合はプレッシャーもあります。

私たち子世代もまだまだそれぞれの生活で忙しい時期。

そんな中、一銭にもならないどころか経費も時間も多く奪われる大仕事が舞い込むのですから、たまったものではありません。

実家の片付けが大変な理由②積もり積もった大量の”もの”

親の家の片付けでいちばんネックなのが親との意見の相違。

昔はきれい好きだった方でも、年をとって判断力・気力ともに鈍ってきていることがほとんど。

片付ける気力も落ちていらないものを捨てる判断もできなくなり、気づくととんでもないことになっていることは決して珍しいことではありません。実家の片付け 大変

そして、ありとあらゆるものが家の中に蓄積し、その中から必要なものを探すことも億劫なのでまた買い足し・・という悪循環に陥ります。

一人暮らしなのに鍋が何十個も、賞味期限の切れた調味料が何十個も、ポケットティッシュがダンボールに何箱も、ぐらいはまだマシな方。

タンスが10棹、こたつが5つ、着物が何百枚などと想像を絶するレベルの家もあります。

実家の片付けが大変な理由③通うのが大変

実家と現在の住居が離れている場合、片付けのために通うか、ある程度の時間をとって滞在することになります。

遠方だったり多忙な場合はかなりの負担になります。

実家の片付けが大変な理由④一番のネックは親

しかし、一番のハードルは”もの”の多さよりも親がものを捨てさせてくれないことという場合もあります。

子世代からみればゴミとしか思えないものでも、親にとっては

「まだ使える。もったいない」
「高かったから」
「思い出がある」

などの理由で捨てさせてもらえなかったり、捨ててもごみ捨て場からまた持ち帰ってきたりという話も良く聞きます。

私たち子どもとしても親の気持ちは尊重したいものの、”もの”を処分しなければいつまでも片付きません。

親子間での意見が食い違うあまり、憎しみさえ感じることも。

実家の片付け 大変

いかに親に納得してもらいながら”もの”を減らしていくかはとても大変ですが、のちに

「あんな言い方をするべきではなかった」
「あれは処分するべきでなかった」
「時間をかけて説得すべきだった」

という悔いにならないように慎重に話し合っていくのは片付けの中でももっとも重要な点かもしれません。

実家の片付けが大変な理由⑤我が家でも勝手がわからない

かつてはあなたも住んでいた家ですが、独立して親だけの家になって久しい場合は実家とはいえ勝手がわからなくなっているものです。

もののありかだけでなく、その”もの”の優先順位についても独断で決めると後でトラブルになる場合があります。

実家の片付けが大変な理由⑥身内との関係によっては厄介

同じ親に育ててもらった子供として、兄弟姉妹がいれば是非とも片付け作業には協力してもらいたいもの。

思い出を語りながら和気藹々と片付け作業ができれば理想ですね。

片付けるうちに親が亡くなった悲しみがよみがえってしまっても、きょうだいがいればその気持ちを共有することができます。

ただ、価値観はきょうだいといえど人それぞれなので、相手の”もの”の優先順位や処分法に不満を感じる場合もあります。

きょうだいで片付けるときにはそれぞれのやり方を尊重するようにしたいものです。

実家の片付け 大変

また、きょうだいでも住んでいる場所や生活の状況によって作業に協力ができない場合もあるでしょう。

そんな時、片付けの費用を多く払ってもらう、家の売却の書類手続きを任せる、など別の形で協力してもらうこともできます。

いずれにせよ、不公平感でのちのちの関係性が悪くならないように、細かいところまできちんと話し合っておきましょう。

実家の片付けが大変な理由⑦お金がかかる

片付けにはお金がかかります。

ごみとして処分する場合の処分料はもちろん、遠方であれば交通費、外食費や宿泊費、軽トラを借りればレンタカー代、友人であれお手伝いを頼めば日当、室内の状況によってはハウスクリーニングなど。

家財や貴金属、着物など、売却できるものがあればこれらの費用のサポートとなることもあります。

実家片付けは親と自分の人生を見つめ直すこと

気の滅入るようなことばかりあげてしまいましたが、実家の片付けを「良い経験だった」ととらえている方も多くいらっしゃることは事実です。

「片付けで多くの時間を共にするうち、姑と打ち解けることができた」

「きょうだいの絆がさらに深まった」

「親の家を片付けていると、親の人生の歴史を再発見したり、生前の生活ぶりを感じたりすることができた。親が亡くなったことを自然と受け入れていくことができた」

「一つ一つの物に触れるうち、親の考えていたことなどが感じられた。

親に対するわだかまりがあったが、片付けを通して少しずつなくなった」実家の片付け 大変

「孫に関するものがきちんと保管されていて、私の子供達に注いでくれた愛情を実感した」

「”もの”に対する考え方が変わった。

自分の子供達には同じ面倒をかけないようにしたいと思った」

「親を亡くした悲しみに一つの区切りがついた。

『亡くした』から『送った』という気持ちに切り替わった

など、実家の片付けを通して感じるところもあるようです。


実家の片付けは一生のうちそう何度もある事ではないですし、「大変な作業だったが、今となっては良い思い出」といえるものしたいですね。