高齢者の認知症の防止や進行を防ぐために、家族ができることはあるでしょうか。

私の父は転倒による脳出血の後遺症として高次脳機能障害という症状があります。

幸いまだ認知症にはいたっておりませんが、

「怒りっぽく、暴言を言う」
「入浴・着替えを嫌がる」
「失禁がある」
「昼夜逆転」
「気分が沈みがちである」

という認知症によく似ている症状があり、認知症に移行するのは時間の問題ではと覚悟しています。

でも、できることなら防ぎたい。
それがだめならなるべく遅らせたい。

そのために、我が家では家族で心がけていることがあります。

ネガティブなことを言わない

父がまだこの病気になって間もない時、私や母で、父にきつい言い方をしたことがありました。

「お風呂にちゃんと入って。臭いから迷惑だよ」
「暑くても裸で庭に出ないで。近所に恥ずかしいでしょう」
「食べ物をボロボロこぼさないで。ゴキブリがくるよ」

そのあと、私たちもだいぶ反省し、ただ

「お風呂に入って」
「ちゃんと服を着て」
「こぼさないようにして」

とだけ言うようにしたのですが、これだけでも父は激怒して心を閉ざしてしまい、まったく聞く耳を持たないどころか、わざと皆が嫌がることをするようになりました。

あとで調べてわかったのですが、
認知などの方に、たとえば「お風呂に入って。臭いでしょ」と言われたことがあるとします。
すると「お風呂」という言葉と「臭いでしょ」というネガティブな言葉がセットになって刷り込まれてしまい「お風呂」と聞いただけで責められているような気になってしまうそうです。

 

高齢者の認知症の防止や進行を防ぐ

 

認知症の人にどなったり叱ったりすることは症状をさらに悪化させるといいます。

ということは、その時のことを思い出すだけでも、きっとよくない影響があるのでは。

今では「何かをやめてほしい」「何かをしてほしい時」には、ネガティブな表現を付け加えないようにしています。

 

なるべく今まで通りにさせる

父は若い頃から料理が上手で、唯一の趣味でもあります。

料理好きは今も変わりませんが、もう前のように凝った料理を最後までやり遂げる気力はなく、中途半端に下ごしらえをしたところで寝てしまったりすることが増えてきました。

何をするつもりだったのかわからない、水にさらしたジャガイモや塩胡椒した肉がキッチンに放置されているたび、私の食べたかった作りたかった献立の予定を変更しなければなりません。

また、それを利用して料理している私を見て起き出してきた父が怒り出したり。

こうして文字に書くと些細なことですが、これがしょっちゅうだと結構なストレスです。

最後まで作り終えることができた時でも、もういろいろと感覚が狂っている父の料理はどうも美味しくありませんし、油や塩が多すぎて体に悪いものだったりします。

 

高齢者の認知症の防止や進行を防ぐ

 

それでも、父の意欲をそぐようなことだけはしないように、と家族で決めています。

「『○○を作ってやろうか?』とおじいちゃんに聞かれたら、必ず作ってもらうように」

そして「食べなくてもいいので『おいしかった』と言うように」

と子供達には言い聞かせてあります。

先日はギトギトで火の通っていない唐揚げを作ってくれましたが、みんなでそれを食べるふりをしてこっそり集めて捨てました。

そして、父が唐揚げのために二時間占領していたキッチンを大急ぎで片付け、その日はご飯と味噌汁と野菜炒めを大急ぎで作りました。

食べ物がもったいなくても、一生懸命作ってくれたことに申し訳なくても、やりたいことを今まで通りにやった方が、何もしなくなってしまうよりずっといいでしょう。

実際、料理のことで皆から嫌な顔をされていた時よりも、父は楽しそうにしています。

 

高齢者の認知症の防止や進行を防ぐ

 

できるだけ声かけをする

父はかなり耳が遠くなってしまい、普通の会話音量では聞き取ることができません。

ついつい私たちも面倒なので、話しかけなくなったり、おはようなどの挨拶も少なくなりました。

しかし、認知症や鬱の原因として、耳が聞こえなくなったことによるコミュニケーションの減少があるということを知りました。

それからは、不機嫌そうな時でも、返事をしてくれなくても「おやすみ」などの挨拶や「ちょっと買い物に行くね」などの声かけを意識的にするようにしています。

 

高齢者の認知症の防止や進行を防ぐ

 

たいそうなことはしていませんが、父とのコミュニケーションにおいて、我が家ではこのようなことに気をつけています。

父の扱い方を見ていると、子供たちのほうがよっぽど私や母より大人の対応をしています。

それでも、同居のストレスを与えてしまっている反面、子供にとっても学ぶことも多いはずと思います。

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