認知症などで親が判断力を失ってしまったとき、親名義の契約を変更・解約するなどができず困ることがあります。

今回は、親が元気なうちに解約するか、名義を変更しておいたほうがいいアレコレについてです。

解約・名義変更しておくべき親の契約①定期預金

あながもご存知のように、この超低金利時代で、定期預金といえども利息は微々たるもの。

例えば、銀行の普通預金と定期預金を例にとってみても

普通預金・・0.001%

1年もの定期預金・・0.01%

(2017年7月現在)

となっていて、「定期なら利息が10倍」といえば聞こえはいいですが・・。

でも、その差は100万円を一年間預けて利息が100円なのか1000円なのかといった程度でしかありませんし、利息からは税金も引かれます。

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利息と、もしもの時の扱いにくさを比較してみる

タンス預金よりはいい、という意見もありますが、シニア世代の預金となってくると注意が必要です。

親が病気で入院し、医療費として定期預金を解約したいということになっても
「定期預金は基本的には本人が窓口に出向かないと解約できず、代理人の場合は委任状が必要」
となります。

委任状での解約には代理人の厳格な本人確認が必要となり、

  • 預金者本人の氏名住所
  • 登録印鑑による押印
  • 委任内容
  • 代理人の氏名住所

などが最低限必要ですが、銀行によってはそのほかにも求められることも。

ただし、最近ではこのあたりが厳しくなっており、とにかく代理人による解約は認めないところもあるそうです。

 

こうした場合も起こりうることを考えて、定期預金で得られる利息のメリットと、カードですぐ引き出せる普通預金のどちらを選ぶべきかを、いちど親と相談してみてはいかがでしょうか。

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解約・名義変更しておくべき親の契約②生命保険受取人

生命保険金の受け取りを「夫の保険は妻が受取人」「妻の保険は夫が受取人」と、お互いに配偶者にしている家庭は多いと思います。

しかしこちらも、シニア世代の夫婦の場合は検討の余地がありそうです。

親のうち一人が亡くなり、もうひとり残された親、つまり
「保険金の受取人がすでに認知症を発症していたり、意思の疎通や判断ができない状態になると、保険金受け取りまでに時間がかかったり、保険金の使途の報告義務が発生する」
という、大変複雑な話になります。

こうしたことを防ぐために、まだ親が元気なうちに、

  • 加入している保険金の受取人を子の名義に変更しておく
  • かけている保険に指定代理請求特約があれば利用する
  • 成年後見制度によって、意思疎通がとれなくなった場合の後見人をたてておく

などの方法があります。

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注意したいこととしては、

子の名義に変更する場合は、のちのトラブルを避けるため、きょうだいなどのあなた以外の相続人にそのことを連絡しておく必要があります。

子が後見人になるという方法もありますが、後見人はあくまで
「判断力のない人にかわって、その財産を正当に使う手助け」
という立場が求められますので、保険金を自由に使うことはできません。

(後見人は現在、家族の希望する人になってもらうことは大変難しくなっており、弁護士に選定されてしまうことがほとんどです)

大切なのは、もしものことを考えてあなたの事情に合った方法を考えてみること。

親世代はとかく保険に入りすぎている傾向があるので、この機会に保険のスリム化もするといいかもしれません。

解約・名義変更しておくべき親の契約③貸金庫

貸金庫も、契約者本人に意思疎通の能力がなくなってしまったときに厄介な存在になるものの一つです。

セキュリティ万全な貸金庫は相変わらず人気ですが、こちらも定期預金同様、本人以外が中を見たり、解約をするのには複雑な手続きが必要となります。

それに、貸金庫契約の存在自体を子が知らずに、親が認知症になってしまったら大変です。

親に貸金庫を契約してないかをまず確かめ、利用があれば、親が元気なうちに解約するかあなたの名義に変更しておいたほうが安全でしょう。

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